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留学準備スケジュール
アメリカ入国後の案内

米国での新生活を安全、快適に過ごすためのポイントをご紹介します。

医療と健康保険、留学中の国民年金について

1.医療

気候や食事、そして環境の変化によって、体調を崩すことがあります。また、勉強のプレッシャーやアメリカ生活の速いテンポも健康を害する一因になることもあります。もし、病気やけがをしたときは、まず大学の学生のためのヘルス・クリニックか診療所(infirmary)へ行きましょう。ただし、歯科、産科および精神的疾病などは除きます。診察料は、あらかじめ支払った学生健康保険料でカバーされ、 ときには処方薬まで無料になる場合もあります。もし大学外で医者にかかりたい場合は、ヘルス・クリニックがいろいろとアドバイスをしてくれます。病気になってヘルス・クリニックや病院に行くときは、必ず留学生アドバイザーに知らせておくことが大切です。なお、アメリカでは、緊急時であっても救急車の利用は有料です。  

日本を出発するまでに、疾病および歯の治療を終えておくようにしましょう。

1)歯科医療

歯科クリニックまたは個人の歯科医にかかりましょう。歯科技術や歯科衛生コースを持つ短大や4年制大学では、無料で歯石を取ってもらうなどの歯のクリーニングやレントゲンサービスをしてくれるところもあります。しかし、治療の場合は、必ず歯医者に行ってください。

2)家族の医療(妊婦の医療を含む)

同伴家族への案内:A. 小児医療・出産」を参照。

3)精神上の健康

授業やテスト、タームペーパー、期末試験などのプレッシャー、そして孤独感やホームシックによって、自分自身をコントロールできなくなることもあるかもしれません。これはごく自然な感情です(「アメリカ生活への適応」「カルチャーショックとロールショック」参照)。しかし、その状態を放置したままでは、体調や日常生活に支障をきたし、問題を悪化させることになりかねません。不安を抱えているならば早期に、アカデミック・アドバイザーや留学生アドバイザーに相談してみましょう。アドバイザーはあなたの悩みを聞き、適切な医療サポートを紹介してくれるでしょう。 大学にカウンセリング・センターがあれば、専門のカウンセラーに相談するのもよいでしょう

2.健康保険

1)健康保険の種類

アメリカには国の健康保険は存在しません。アメリカの医療費はとても高く、 事故や病気、そして出産のため入院すると、1,000-5,000ドルもの費用がかかり、 学生が健康保険なしで払える金額ではありません。そこで、ほとんどの大学では、 病気と事故用に保険(health insurance fee)に加入することを義務付けています。 特に、J-1 ビザで留学する学生には、健康保険への加入が法律で義務付けられています。J-1 ビザ以外のビザで留学する学生も、何らかの保険に入る必要があります。もし留学先の大学に健康保険制度がなければ、自分で必ず健康保険に加入してください。病気になったときに支払う莫大な医療費に対応できるのは保険しかないのです。
  保険加入時に、次のような3つの選択があります。

①大学の保険、
②留学生用特別保険、
③さまざまな保険会社の保険。

①と②は、学生とその家族のために計画された保険で、費用も格安に設定されています。①と②については、留学生アドバイザーにたずねてください。
  ③の保険は、日本を出発する前に加入するものです。旅行や留学目的のためのさまざまなタイプの保険がありますから、複数の保険会社を調べて比較してください。最も重要なことは、値段ではなく補償範囲です。保険には、補償できる最高金額が明記されています。これは、保険というものには限度額があって、その限度額以上となった場合は自分が支払わなくてはならないということです。一般的に留学生用の保険は、病室代と食費(入院費)にだけ限度額があって、そのほかの費用はすべて補償されます。

  十分保険の内容を比べてみてください。補償されるものと、補償されないものをチェックします。また、「免責金額」(deductible=被保険者の負担となる金額)がどのくらいなのか調べておきます。ちょっとした病気やけがは診療室で治療するので、このような場合は保険は効きません。歯や目の治療にも保険は効きません。妊娠については、保険の種類により異なります。歯科、眼科治療や妊娠・出産のための保険は、基本的な保険に追加して、オプションで加入できる場合があります。保険加入前にすでに治療中であれば、保険が効かない場合もあります。家族を連れて留学する人は、家族に合った健康保険に加入しましょう。くれぐれも保険の対象、上限金額、有効な条件などを吟味したうえで加入してください。保険に入ったからといって、何が起きても大丈夫と安心するのは禁物です。

  ③ の保険では、何か起きた場合(事故や疾病等)は、直ちに加入している代理店に連絡して、しかるべき処置をとりましょう。保険会社により、治療時には本人が支払いを行い、その後保険会社に請求して返金される場合と、本人が立て替える必要がない場合があります(カバーされる金額の上限、保険が適応される条件などは会社により異なります)。病院などで治療を受ける際には、保険証と治療証明書を持参して医師に必要な箇所を記入してもらう必要があります。保険金の請求方法は会社により異なりますので、必ず自分の加入している保険会社の指示に従ってください。保険証は大切なものですから、ふだんからコピーを用意して、携帯しておくとよいでしょう。

2)保険に加入する際の注意点

A. 期間や場所など、有効範囲を確認しておく(日本からアメリカへの渡航、アメリカから日本への帰国、空港から大学に着くまでの期間、旅行中などは、保険の対象範囲でない場合がある)。
B. 保険金が、全米どの州でも希望の地域で支払われるか、確認しておく。
C. 保険証および治療証明書など、重要な書類は必ずコピーを保存しておく。

3.渡米中の日本での国民年金の支払い

海外に居住する人(日本国籍者)も国民年金に任意加入できます。これから渡米する人は、住民票のある市町村役場が加入手続きと保険料の納付窓口となります。すでに渡米している場合は、日本国内において最後に住民票があった市町村を管轄する年金事務所が窓口です。

国内で最後に住民票があった市町村内に親族が住んでいる場合は、その親族が加入手続きと保険料の納付を代行でき、住民票があった市町村役場がその窓口となります。帰国して住民登録すると、住所を登録した日から国民年金の手続きは 市町村役場で取り扱われることになり、日本国民年金協会の代行納付は終了します。市町村役場に届け出をして、日本国民年金協会には登録年月日を連絡してください。

年金は20歳から60歳までの40年間のうち25年以上加入している人に支給されますが、海外に住んでいる期間は、未加入でもカラ期間として受給資格期間と合わせて計算されます。たとえば、5年間の留学をしていた人は、20年間日本で年金を払えば、25年が資格期間とみなされます。ただし、未加入期間の分だけ年金支給額は少なくなります。詳しくは、日本年金機構「年金について─合算対象期間」をご参照ください。 なお、海外留学している学生は学生納付特例制度の対象となりません。

そのほか、年金を受けるときの手続きや厚生年金保険などの加入期間について の質問は、最寄りの年金事務所にお問い合わせください。

銀行・クレジットカード・通貨

銀行

1.銀行の選択・口座の開設

銀行を選ぶ際は、以下の点を考慮するとよいでしょう。

A. 大学や住まいの近くにあり便利な銀行
B. ニーズに適した商品(預金の種類や利息など)やサービス(オンライン/インターネットバンキングなど)を提供している銀行
C. 日本から送金する場合は、外国為替部があり、日本の銀行からの送金に適 した(送金の日数や手数料など)銀行
D. FDIC(Federal Deposit Insurance Corporation)に加入している銀行

口座開設の際は、身分証明書(パスポートや運転免許証)が必要です。身分証明書に加えて、社会保険番号(social security number)が必要な場合がありますが、 就職内定のない留学生には社会保障番号が発行されないため、ほかの番号(学生証番号、ITINなど)で代用できる場合があります。  
アメリカの銀行では、通帳が発行されません。取引明細書(account statement)が毎月発行され、郵便またはオンライン上で確認できます。口座を開設すると現金自動預払機(ATM)で利用できるキャッシュカードと個人の暗証番号(PIN)を発行してくれます。カードや暗証番号などの取り扱いには十分に注意しましょう。
銀行の選択や口座の開設方法については、通常、大学が行うオリエンテーションで情報を得ることができますが、詳細に関しては留学生アドバイザーに相談してください。

2.預金の種類

1)普通預金口座(Savings Account)

アメリカの普通預金(savings account)は、当座預金(checking account)より 貯蓄性が高く、日本でいう普通預金の機能は当座預金(checking account)が担っています。銀行や口座の種類により、利息や手数料が異なるので、比較してください。

2)当座預金口座(Checking Account)

チェック(小切手)は、現金の代わりになるもので、アメリカの銀行でつくることができます。電話代等公共料金の支払いは通常チェックを使用しますし、大金を持ち歩くのは危険ですので、高額のものを購入するときもチェックを使ったほうが安全です。口座を開設すると、仮の小切手を手渡されます。正式な小切手帳 (check book)は数日後に受け取れますが、口座名義人の住所、氏名などを印刷してもらうこともできます。支払いの際は、金額とサインをその場で記入して渡します。換金やチェックに記入するときには、身分証明書の提示を求められます。一 般に、運転免許証や学生証、クレジットカードが身分証明書となります。手数料 は、銀行や当座預金の種類によって異なります。
当座預金口座を持つと、デビットカード機能の付いたキャッシュカードを発行してくれます。なお、デビットカードは、クレジットカードとは異なり、買い物で購入した金額は、すぐに口座から引き落とされるという点に留意しましょう。

クレジットカード

アメリカでは、クレジットカードが広く一般に普及し、使われています。また、 クレジットカードは身分証明書としても頻繁に用いられます。買い物の際に利用できるクレジットカードは、銀行やカード会社、 店が発行しています。カードの利用者には、毎月、利用明細書が送られてきます が(最近ではオンラインで確認できる場合もある)、指定された期日内に利用代金が支払われない場合は、代金支払いの遅延によって負わされる追加料金“ finance charge” が、請求書に加算されます。クレジットカードの申込書は、多くの銀行や店で入手することができ、申込者の収入源や収入額、現住所の居住年月、銀行口座などの記述が求められます。さらに、ほとんどのカード会社は、カードを発行するにあたって、申込者に一定額以上の収入があることを要求しています。学生がアメリカでクレジットカードを取得するのは難しいので、留学する際は、前もって日本で取得しておくとよいでしょう。VISAや MasterCardなど、アメリカで使える主なクレジットカードは、日本のカード会社や銀行でも発行してくれます。

クレジットカードの使い過ぎには十分気を付けてください。クレジットカードを使用する際は、必ず利用金額を記録しておくことです。

クレジットカードを紛失したり盗まれたりした場合は、直ちにカード発行元に連絡してください。そうすることにより、他人によってカードが使用された場合でも、代金支払いの責任を回避することができます。クレジットカード番号を記録して、必ず家の安全なところに紛失時の連絡先とともに控えておき、紛失の際に適切に対処できるよう心がけてください。

アメリカの通貨

アメリカの通貨は、100 セント(ペニー)を1 ドルとする10進法で成り立っています。硬貨、または小銭には、penny(1 セント= 100 分の1 ドル)、nickel(5 セ ント= 100 分の5 ドル)、dime(10 セント= 10 分の1 ドル)、quarter(25 セント= 4分の1ドル)があり、頻繁に使用されています。硬貨には、1ドルやハーフドル(50 セント= 2 分の1 ドル)もありますが用いられることはまれです。また、紙幣では、 1 ドル、5 ドル、10 ドル、20 ドルといった単位のものが多く用いられていますが、 50 ドルや100 ドル紙幣はあまり見かけません。

運転免許証・自動車(リンク)

危機管理

アメリカの緊急通報用電話番号は911 で、警察・消防・救急共通です。救急に関しては、パブリック911 とプライベートがあります。プライベートは、電話帳で “ambulance”の項に掲載されており、運搬してもらう病院も指定ができます。なお、アメリカでは、緊急時であっても救急車の利用は有料です。

アメリカでの公共秩序と安全性は、度々問われる事柄ですが、さまざまな理由から、アメリカに留学する学生は、日本にいるとき以上に、的確な判断力と常識を備え、注意することが必要です。

日本人は、他者の感情を損なうことに気を配る傾向がありますが、いざ、自らが危険な状況に遭遇した場合、その配慮は無意味です。世界中どこでもいえることですが、知らない土地に移住した場合、その土地の生活環境や生活習慣になじみ、 治安に関する状況をわきまえるまでは、より警戒するにこしたことはありません。

アメリカは地理的にも広大な国であり、また、同じ都市や町でも、場所により状況が大きく異なります。アメリカの各大学は、公共や個人の安全性に関する情報を盛り込んだパンフレットを配布したり、オリエンテーションを行っています。もし、 大学からそのようなパンフレットや情報を受け取っていない場合は、留学生アドバイザーに問い合わせてください。構内やキャンパスの周辺で起きた犯罪についての統計は、アメリカのどの大学でも、請求すれば入手することができます。

トラブルや緊急事態に遭遇したときに備えて、下記にあげるような緊急連絡先リストをつくり、携帯電話にも番号を登録しておくとよいでしょう。

・警察・消防・救急 911  
  ・大学警察(campus police)  
  ・関係連絡先(大学の留学生アドバイザーなど)  
  ・最寄りの日本大使館・総領事館の連絡先 
  ・番号案内 411
  ・保険会社
  ・クレジットカード会社
  ・銀行
  ・ガス・電気・水道会社

アメリカ人がわきまえている治安に関する基本事項を、次に記しますので参考にしてください。

1.構内や町での安全に関する事項

A. 夜のひとり歩きは避け、必ず誰かと一緒に歩く。知らない人のパーティーに行く場合もひとりではなく、友人と行動する。また、大学のキャンパス内では、「エスコートサービス(escort service)」という、構内を夜間歩く際の護衛や、寮や近隣までのシャトルサービスなどがあることが多いので、それを活用する。
B. 歩くときは、まわりで何が起きているかに耳を傾け、警戒を怠らない。見知らぬ人に声をかけられても、立ち止まらず、応答しない。確信を持って目的地へ向かっているといった様子で、てきぱきとした歩調で歩く。
C. 目立つ身なりを避け、まわりの人と同じような服を身に付ける。
D. 明るく、人通りの多い、通い慣れた道を歩く。たとえ近道であっても、暗い、人通りの少ない孤立した地域は避ける。
E. 日中であっても、道を歩いているのがほかに誰もいないような状況で、見知らぬ人が自分に近付いてきたら、十分警戒する。その人が自分に対して、どう思うかなどは気にせず、道を横切るなどして、避ける。アメリカでは、基本的に見知らぬ人には警戒する。
F. もし誰かが自分をつけている気配を感じたら、近くの店か事務所、または住宅に向かって足早に歩いて行く。非常に危険な状況だと感じたら、恥ずかしがらず大声で叫ぶ。「火事だ(fire!)」と叫ぶのは、まわりの人の注意を引くのに効果的な手段。
G. 見知らぬ人や、よく知らない人の車には、誘われても乗らない。ヒッチハイクして他人の車に乗ったり、ヒッチハイクしている人を自分の車に乗せたりしない。これはどちらも法律違反となる。
H. 見知らぬ人や、ふと知り合っただけの人からのデートの誘いにはのらない。 友好的であろうとするより、安全性に配慮するほうがより大切であることに留意する。性的暴行に対しても十分注意する。
I. 多額のお金や貴重品は持ち歩かない。アメリカでは、50ドルは多額の範疇に入る。もし、どうしても持ち歩かざるをえない場合は、それとわからぬようにする。旅行をする場合には、クレジットカードやチェック(小切手)を用いるのが賢明。
J. 女性は、ハンドバッグの盗難に気を付ける。レストランでは、決してハンドバッグを椅子の後ろにかけることはせず、膝の上に置くか、床の両足の間に置く。また、店で靴や服を試着する際も注意する。
K. スリに遭う危険性の高い大都市では、男性は財布をジャケットの胸のポケットにしまうか、ズボンの前ポケットに入れる(決して、ズボンの後ろポケットには入れない)。
L. もし、家や路上で泥棒に脅されても、決して抵抗しないこと。できるだけ冷静に貴重品を手放し、可能な限り加害者の様子を観察しておく。ただし、生命にかかわる危険性がある場合や、戦うか逃げるかせざるをえない状況においては例外。
M. 駐車場は、昼も夜も常に注意が必要で、まわりに人がいない場合は、特に警戒する。車の鍵を手にし、すぐに車を開けられる状態にして、まわりを見ながら、足早に車に向かう。
N. 車を所有している場合、たとえ短時間でも車から離れる際には、必ず鍵をかける。大都市では、走行中でも、車の内側から鍵をかけておく。貴重品は、見えないようにトランクにしまっておく。アメリカでは、車からの盗難もしばしば起きるので、特に夜運転する際は、鍵をかけることを怠らない。
O. 知らない人には、むやみに自分の名前や電話番号を教えないこと。新入生は、特に、新興宗教や政治グループに近寄られる傾向があるので注意する。
P. 人目につく場所に、自分の名前や住所、電話番号を貼らない。また、見知らぬ人にはむやみに名刺を渡さないこと。
Q. インターネット上(SNS=ソーシャルネットワーキングサービスなど)での情報公開には、個人情報流出の危険性が伴うことを認識する。
R. 麻薬や薬物には介入しない。場所によって、特に大都市では、麻薬を売買する人が巧みに近寄ってくることがある。マリファナを含む麻薬の所持は、法律で堅く禁じられており、それに伴う罰は厳刑となる。自らの安全と健康を考え、決して麻薬には手を出さない。
S. パーティーなどの席では、過度な飲酒を避ける。また飲み物に薬物を混入される被害を避けるため、見知らぬ人から飲み物を受け取ったり、自分の飲み物から目を離したりしないこと。
T. 構内における性的嫌がらせ(sexual harassment)にも注意する。キャンパス内での性的嫌がらせとは、個人の勉強や仕事に支障をきたすような、他人からの望まない性的行為を指す。特にアメリカの文化や習慣に不慣れな外国人留学生は、知らずに危険な行動を取ったり、他人の言動を間違って解釈することがあるので注意が必要。カウンセリング・センターなどで、このような事柄に関係するパンフレットが配られていたら、目を通しておく。この問題では、不用意な行動を取ることによって、自分が、被害者だけではなく加害者にもなりうることに注意する。何かあった場合は、自分ひとりで悩まないで、必ずしかるべき機関・人物に早い時点で相談する。
U. デートレイプといわれる、知り合い同士に起こる強姦犯罪に注意する。性的関係を望まないのに強要された場合、相手の明瞭な同意なしに性関係を持った場合は犯罪になる。相手が酔っていた場合はその一例。性的関係を望まない場合は、その旨、はっきりと意思を述べること。それでも、相手がやめずに性的行為を続けたら、それは犯罪になる。不幸にもそのような事態が発生し、被害者になった場合はすぐに大学あるいは地域の警察、病院、あるいはカウンセリン グ・センター等に連絡をし、助けを求めること。日米の文化や習慣の違いによって感情表現や態度の解釈も異なることもあるので、自分で判断ができない場合はひとりで悩まず、必ずしかるべき人や機関に相談すること。誰もが被害者にも加害者にもなりうる可能性がある点に留意する。

2.自宅での安全性に関する事項

A. 部屋の中でも、人目に触れたり、無防備な状態で、お金や宝石、貴重品を置かない。
B. たとえ数分間でも部屋を出る際には、必ずドアに鍵をかけておく。夜間は常に内側から鍵を閉めておく。
C. 誰かが部屋のドアをノックしたら、ドアを開ける前に、誰であるかをたずね、 確認してから開ける。ノックした人が、警備人、または修理工などと答えた場合は、ドアのチェーンをしたままで開け、身分証明書で確認した上でドアを開ける。もし、不信に感じたら、ドアを開けることを拒否する権利がある。必要であれば、来訪者の所属する機関に電話をして確認してもよい。
D. 夜遅く帰宅するときや外出する場合は、タイマーで特定の時間になったらライトがつくようにセットし、あたかも家の中に誰かがいるかのように見せかける配慮をする。数日間家を留守にする場合は、信頼できる人に新聞や郵便物を取って預かってもらうよう頼んでおき、家が留守であることを知られないようにする。
E. 引っ越しの際も、電気製品などにカバーをかけて、それだと知られないように心がける。
F. 新たに電気製品を購入しても、その包装の箱をゴミの集荷日に家やアパートの前に置かない。これは、あたかもこの家には新品の製品が置いてあることを知らしめるようなもので、泥棒に狙われる可能性が高くなる。これらの箱は、中が見えないようなゴミ袋に入れて捨てるような配慮をする。
G. パソコン、テレビ、ステレオ、自転車、クレジットカード、パスポート、銀行口座などの番号は必ず控えておく。万が一紛失したり、 盗まれた場合には、直ちに届け出る。

3.犯罪の被害者になってしまった場合になすべき事項

A. 構内で犯罪に遭った場合は、直ちに大学警察(campus police)を呼び、構外の場合でも、大学警察か一般の警察に知らせる。もし、望むなら、友だちや目撃者に頼んで連絡してもらう。できるだけ早く届け出ることで、犯人が捕らえられたり、盗まれたものが戻る確率が高くなる。
B. 加害者や泥棒についてだいたいの年齢、身長、体重、身体的特徴(たとえば、 目や髪の色、ヘアスタイルなど)をつかむように心がける。犯人の特徴や証拠(犯人が残していった指紋や遺留品)のより詳しい説明がなされればなされるほど、捕まる可能性も高くなる。
C. 目撃者がいれば、氏名、住所、電話番号を控えさせてもらう。また、盗難の場合は、盗られた品物のリストを作成する。
D. 犯罪であるとの確信が持てず困惑した場合は、留学生アドバイザーに相談する。

4.外務省「海外安全渡航情報」

外務省は、海外渡航者に対しトラブル防止に必要な治安情報や注意点などの安全問題に関する情報提供と相談に応じています。電話による相談を受け付けるほか、外務省内にある「領事サービスセンター(海外安全担当)」において、海外安全の資料の閲覧、情報の検索ができます。

5.邦人オンライン安否確認システム

海外(全米・カナダに問わず全世界)で大規模な災害・事件が発生した場合、外務省のウェブサイト上で安否照会依頼することができるオンラインシステムです。このシステムは、緊急事態時にのみ立ち上げられます。詳しくは以下、外務省 海外安全ホームページをご参照ください。

6.情報源-関連サイト

学業:カレッジスキル

1. ノートの取り方(Notetaking)

効果的なノートの取り方を身に付けることは、大学で勉強をしていく上での重要なスキルです。留学生にとって、特に最初の学期は、満足のいくノートを取るのは困難です。通常、大学の英語研修プログラムで、カレッジスキルの一貫として、 ノートの取り方に関する授業を提供していますので、それらのコースを取ると役立ちます。ノートの取り方・作成法(note taking method)にはさまざまな種類がありますが、中でもCornell method やmind mapping という方法は広く知られています。自分にとって効率的なノートの取り方を模索してみましょう。

また、教授、teaching assistant(TA)、クラスの友達に自分から助けを求めるような積極性も重要です。そしてできるだけ早い段階で、授業で聞き取れずにブランクになった部分を埋めたり、ノートに書いたものでよく理解できなかったところを明確にしておくようにしましょう。授業で教授が重要な内容を述べる際は、 その前置きとして「これには次のような3つの理由があります……」など、キーポイントとなる言葉を使います。それらの言葉をとらえ、全てを書きとめるのではなく、重要なポイントを逃さないように書きとめます。そのためには、キーワードや略語を用い、できるだけ項目別にすることです。また、授業で教授が述べたことのみでなく、自分の考えや質問も書きとめるようにしておくと、後でレポートを書いたり、教授に質問するのに役立ちます。もしノートに書いたことでわからない点がある場合は、躊躇せずに教授のオフィスアワー(office hours)の 時間帯に質問に行きましょう。

2. リーディング

リーディングの宿題は、できるだけ毎日読むようにしましょう。特に人文・社会科学系のクラスは読む量が多く、一夜漬けは効きません。初めは全て読み切れないかもしれませんが、それでも慌てないでください。アメリカの大学は、アメリカ人にとっても読み切れないほどの多くの課題を出すこともしばしばですので、留学生が大変なのは当然のことなのです。毎日読み進めていくうちに、徐々にどこを初めに読み、どこを後で読めばよいかというこつがつかめてくるはずです。クラスメート数人でスタディグループをつくり、共同で宿題を読みこなしていくことも、よく行われています。

以下は効果的なリーディングテクニックを促す方法です。

A. 表題や小見出しは、その章の重要なポイントを示しています。最初に、各章の表題を注意深く読むことです。それにより、各章が何について書かれているかの手がかりをつかむことができます。
B. 章の文頭と同時に文末も重要で、その章の結論がまとめられています。
C. 「原因」、「結果」、「効果」といったキーワードとなる言葉に着目することで、 要点を読み取る助けになります。また、“versus”、“pros and cons” という言葉で示されるような対立する見解も見のがさないことです。その部分は、著者が見解の両側面を示すことで、重要な論点を示唆しようとしている部分です。
D. 箇条書きで、「1.2.3 ……」とリストされていたり、「3つの重要な要素 は ……」などといった出だしから始まるものは、注目するに値する概念です。
E. イタリックで書かれている文字や文は、重要な新しい用語や定義を示しています。

出典:Tips for International Students
Keene State College, Dartmouth College and State University of New York at Binghamton

3. リスニング

リスニングは、英語を母国語としない留学生にとって、最も難しいカレッジスキルです。特に最初の学期は、教授の言っていることを完全に聞き取れない人がほとんどです。それでも学期を重ねていくうちに次第に聞き取れるようになっていきますので、あまり心配しないことです。学生によっては、後で聞き返すことができるよう、学期の初めに教授に許可をもらって、録音する人もいますが、聞き直すためにかなりの時間をとられますのでそれが効果的かどうかは学生により異なります。

以下は、リスニングを向上させるヒントです。

A. 教授は授業の最初に、講義のトピックや目的を話すことが多いので、講義の最初は、最も重要な瞬間です。ですから、授業の最初は特に意識的に耳を傾けることです。
B. 教授が学生に投げ掛ける質問にも注意を払います。それらの質問は、重要なポイントであったり、クイズやテストに出題されることもあるからです。
C. 重要な内容を判別するためには、重要な事柄が述べられる前に使われる言葉に注意を払います。たとえば、「これがキーです」とか「この重要性は」などといった言葉です。
D. 繰り返し説明される内容で、「繰り返しますが」、「前にも述べましたが」、「別の言葉で言えば」などといった言葉の後の説明も、注目するに値します。
E. 対立するポイントや比較される見解、たとえば「ある人々はこう感じていますが、ほかの人は」などで示される内容は、エッセーで取り上げるにふさわしい課題です。
E. 「専門家が同意する」などで示される、評価が確立された内容は、たいてい重要な事柄です。
G. この世界で絶対的な事象、「決して~ない」、「全て」、「全ての人」、「誰も」などといった言葉で示される内容はノートすべき事柄です。
H. 概要を示す言葉、たとえば、「まとめれば」、「結論は」、「要約すれば」などは重要ですので、ノートをとるに値します。
I. 教授が述べることに耳を傾けると同時に、教授の動き(ジェスチャー、声の大きさ、話すスピード、沈黙など)にも着目することで、教授が強調したい重要なポイントをとらえることができます。

出典:Tips for International Students
Keene State College, Dartmouth College and State University of New York at Binghamton

4. レポート・論文・卒業論文

レポート・論文・卒業論文の書き方も重要なカレッジスキルのひとつです。特にアメリカの大学には、厳格な学術論文の書き方(APA Style など)があり、それに従わなかったり、引用・脚注・参考 文献一覧などを怠ると罰則に処せられますので十分な注意が必要です。留学生で 論文の書き方の心得がない学生は、英語研修で行っている論文の書き方のコースや、新入生のために設けられた論文の書き方のコースを取ることをお勧めします。 また、大学によっては、学生サービス(student service)としてライティング・セ ンター(writing center)を運営し、論文の論旨および英文チェックを行ってくれ るところもあります。積極的に活用しましょう。

タームペーパー(term paper あるいは単に paper)を提出しなければならないコースもたくさんあります。タームペーパーは、自分が図書館で調べたり実験をして得たりした結果を書くものです。一般的に、教授が学期初めにタームペーパーの提出を示唆し、提出の締め切りはコース終了前となります。タームペーパーの成績は、概してコース全体の成績のかなり大きな部分を占めるので、締め切りまでに仕上げ、自分でタームペーパーを読み返したり、ほかの人に見てもらい、書き直す時間を取ることが重要です。時間を割り当てて、早めに取りかかりましょう。 たとえ締め切りが学期末であっても、タームペーパーの提出を求められたら、すぐにテーマを考えて取りかかってください。そして早めに教授に会って、自分のテーマについて相談し、そのテーマに関する書物や文献を教えてもらいましょう。

A. レポート・論文を書く際のステップ

  1. 広義の主題を決める。
  2. 狭義の主題を決める。
  3. 題材を集めるためにフォーカスを定める。
  4. 参考文献を探す。
  5. 必要な情報を集め、ノートにとる。
  6. 情報やノートにとった内容をカテゴリーごとにまとめる。
  7. 題材や資料に基づいて、どのような方法を用い、どういった見解を導くかを定める。
  8. 要点の詳細を導きだす。
  9. 要点の詳細を書きだす。
  10. 原稿を訂正するためのコピーをとる 。
  11. 客観的・批判的に自分の書いた原稿を読み直すため1日おく。
  12. 4回ぐらい原稿を読み直し、校訂する。
    • 最初に、節や文を配置し直す。
    • 2番目に、そのレポート・論文の言及したい主題をより明確にし、論点のバランスを考察するために、題材となるものを追加、削除する。
    • 3番目に、接続詞や次の文脈に移行するための言葉や文を入れる。
    • 最後に、声に出してレポート・論文を読んでみる。
  13. コピーをとる。
  14. 引用を確認する。
  15. 脚注を付ける。
  16. 参考文献を付ける。

出典:Tips for International Students
Keene State College, Dartmouth College and State University of New York at Binghamton

B. 剽窃(ひょうせつ)(盗用・盗作 Plagiarism)

アメリカでは、個人の意見は、それを最初に述べた人の所有物として尊重されます。学術上における「剽窃(盗用・盗作)」は、日本では曖昧にされがちな行為ですが、アメリカでは非常に厳しく扱われ、犯罪行為としてみなされます。

剽窃とは、他人の意見・業績を自らの意見・業績に見せかけて発表する行為を示します。引用の明記なしに、他人の意見・業績を自分の言葉・文章として発表する行為だけでなく、複数名が共同で行った課題を、ひとりの個人名でレポート/論文として提出する行為も含まれます。各大学では学生が従うべき倫 理規定(honor code(s))の中に、学術上の誠実性(academic integrity)のひとつとして剽窃(plagiarism)の定義および不正行為があった場合の処罰に関する記載があります。自己責任において、剽窃の概念を事前によく理解しておきましょう。無知により不正行為を意図せず起こしてしまったという言い訳は通じません。また、前述したように、論文を書く際には、各学術分野の論文の書き方 (APAスタイルなど)について把握し、引用・脚注・参考文献一覧などを必ず明記するといったルールを遵守しましょう。剽窃に関し、不明な点があれば、教授に必ず確認しましょう。剽窃とみなされる行為を行わないよう十分気を付けてください。

同伴家族への案内

同伴家族への案内

学生の同伴家族には自由な時間がたくさんあるという共通した点があげられます。 自由な時間を利用して勉強したり、ボランティア活動や社交的催しなど、学内・学外でのさまざまな活動に参加する機会があります。それらの活動に関する情報は、留学生オフィス(international student office)、日本人学生会(Japanese student association)または外国人学生家族協会(international student spouses/family association)から得られます。また、大学新聞や地域の新聞もよい情報源となります。

子供同伴の場合は、子供の学校あるいは地域の公園などがアメリカ人やほかの 留学生と知り合う最適の場所となります。外国語会話や料理のレシピの交換などは、アメリカ人やほかの留学生の友人をつくるのに役立つでしょう。

A. 小児医療・出産

開業医、またはその地域の病院で医療を受けることができます。アメリカ到着後、なるべく早く、家庭医(family physician)と呼ばれる開業医に連絡を取り、 万が一の家族の病気やけがに備えることをお勧めします。家庭医とは、家族全員の診察ができる医師です。しかし人口移動の激しい大都会では、家庭医自体の存在がなくなりつつあります。その代わりに一般診療医をたずねるのが一般的です。

産科(obstetrician = OB)は妊娠に関する専門家で、婦人科(gynecologist = GYN)は、婦人病の専門家です。婦人科は産科も併設している場合もあり、妊婦に対し栄養指導や妊娠中の体操、分娩の準備などの指導をします。子供が生まれた後は、小児科(pediatrician)が子供の健康管理を行います。同伴する子供が6歳以下の場合は、母子手帳を持参することをお勧めします。

アメリカで医師に診断してもらうためには予約が必要です。知り合いや学内の 学生保健課(student health service)、地域の大きな病院などから医師を紹介してもらうとよいでしょう。予約をする際、診察料についてもたずねておくべきです。 また、加入している保険でどの程度までカバーされるかもよく調べておいてください

B. 保 育

1.ベビーシッター

アメリカでは、両親が外出する際、子供をベビーシッターに預けることが頻繁に行われます。それは、アメリカでは、親が子供を保護する義務が法的に定められており、12歳以下の子供から目を離すことが禁じられているからです(詳細は各州法により異なる)。ベビーシッターを利用する際の1 時間あたりの相場は、ベ ビーシッターの経験や年齢、地域によっても異なりますが、平均9.38 ドル(2012 年時点)です。信頼のおけるベビーシッターを選択することは大変重要なことで、十分注意を払ってください。留守の間、子供の命・家財など全てを預けるといっても過言ではありません。信頼できるベビーシッターを探すには、知人が使ったことのあるベビーシッターを紹介してもらうとよいでしょう。ベビーシッターを頼む際は、緊急時に両親に連絡が取れるようにしておくことも大切です。

2.保育園

大学によっては学内に保育施設を備えているところもあります。両親は、保育園(daycare center)の運営やある程度の時間保育に参加することができます。保育園の有無は留学生オフィスでたずねてください。

3.幼稚園

地域の幼稚園(nursery、preschool)の情報についても、留学生オフィスでたずねてみるとよいでしょう。

C. 学 校

アメリカは、州や学区により義務教育期間、学校制度が異なります。義務教育期間は、6歳から16-18歳で、日本と同様に6-3-3制の州もあれば、5-3-4 制、 7-2制など学年制が異なります。義務教育期間の全ての子供は、公立学校において教育を無料で受けることができます。通常、小学校は、elementary school と呼ばれますが地域によっては primary school、grade school、または grammar school と呼ばれています。小学校の本来の目的は、ヨーロッパから導入されたもので、子供に基礎となる3つの “R”、reading( 読み)、writing( 書き)、 arithmetic(算数)を教えることです。中・高等学校では一般教育と職業訓練を行います。
地域の学校情報についても、まずは留学生オフィスに問い合わせてみるとよいでしょう。

D. 配偶者の参加できるプログラム

1. English as a Foreign Language

学生の家族のために、大学あるいは国際センターで英語教室が開講されていることがあります。大学で開講されていない場合は、留学生アドバイザーがその地域の短期大学、社会人学校またはボランティアグループなどで開講している英語講座を紹介してくれるでしょう。

ただし、学生の扶養家族に発給されるビザ(F-2、J-2)では、実務的あるいは趣味・教養的など限られた分野においてパートタイムでの修学のみが可能です。フルタイムの学生として参加する場合は、滞在資格の変更または学生ビザの取得が必要です。

2. Academic Courses

到着後、大学の正規学生、特別学生(special student)、あるいは聴講生(auditor) として出願することができます。アメリカの大学では聴講生料は正規学生の授業料とあまり違いありません。履修可能かどうか等の詳細は、各大学の留学生アドバイザーか入学課(admissions office)に問い合わせてください。また、最寄りの公立2年制大学(コミュニティカレッジ)で、授業料の安い講座を取ることができるかもしれません。ビザの要件については上記と同様です。

3. Non-Academic Courses

総合大学、単科大学などで、さまざまな “non-credit”(単位にならない)講座をはじめとする non-academic courses(絵画、造形、音楽、舞踊、料理、裁縫など) が開講されています。留学生アドバイザーに相談するか、大学新聞や地域の新聞をご覧ください。

4.地域のさまざまなプログラム(学内・学外)

アメリカではボランティア活動が大変盛んで、進んでいます。保育施設や緊急時の手伝いなどのボランティアグループやスポーツ、園芸、ハイキングなどのグループがたくさんあります。このようなグループは大変友好的な雰囲気で、これに参加することによってその地域の人々をよく知ることができます。留学生アドイザーに相談するか、大学新聞や地域の新聞、または教会に問い合わせるとよいでしょう。

アメリカ生活への適応

A.時差ボケ

1.時差

日米間の時差は地域によって異なり、14-19 時間(サマータイム実施中は13-18 時間)の幅があります。東海岸と西海岸の間には4つの時間帯が、そのほかにアラスカとハワイに2つの時間帯が加わります。アメリカでは通常、サマータイムのことを、デイライトセービングタイム(Daylight Saving Time: DST)と呼び、3月第2日曜日から11月第1日曜日まで実施されます。

2.時差ボケ

アメリカに到着後、まず体験するのは時差ボケです。時差ボケは、急に違った時間帯に移り、体内時計がずれることで起こります。海外への長時間にわたる飛行などで引き起こされますが、移動する距離と進行方向により時差ボケの度合いが異なります。本来なら昼食を取る時間が真夜中であったり、起床の時間のはずが就寝時間だったりするのです。数日から1週間程度、不調や睡眠不足が続いた、いつもの調子に戻ります。

時差ボケを克服するにはさまざまな方法があります。一般的なアドバイスとしては、到着したらなるべく現地時間にあわせて食事や睡眠を取るように心がける、 昼間の時間帯にはどんなに眠気が襲ってきても夜まで我慢して起きている、などがあげられます。そのほかにも、散歩する、軽い運動をする、友人と出掛ける計画を立てる、日中はなるべく陽の光を多く浴びて体内時計をリセットするなど、日中の時間帯を行動的に過ごすことが有効といわれています。自分なりの時差ボケ解消法を見つけて、現地時間に慣れるようにしましょう。

B.言葉の壁

クラスルームの中でクラスメートに対して英語を使うのはまだしも、日常生活のあらゆるレベルで英語しか通用しない環境に放りこまれるのは、初期の頃は留学生にとってかなりのストレスを伴います。また、日本ではかなり英語ができると思っていても現実では期待ほどでなかった、聞いたことのない英語のアクセント(地域差がある)に慣れず、自信喪失に陥るなど、アメリカ滞在中には、さまざまな言語の壁に遭遇することが予想されます。

まず、アメリカは国土が広いので方言や独特の発音・アクセント(local accent) が存在することを理解しましょう。さらに、使用される英語のスラングや言い回しも地域や世代間、時代で異なりますので、完全に理解できるようになるには時間が必要です。また、自分の英語が通じないことにショックを受けるときもあるかもしれませんが、相手の英語にアクセントがあるように、自分の英語にもアクセントがあることに気づき、ゆっくりと相手が理解できるように発音することも大切で す。

そのほか、略語(abbreviation)が多用される、ユーモアやジョークに対して笑うポイントがわからない、などの戸惑いもあるかと思いますが、最初はわからなくて当たり前です。忘れてはならないのは、理解できないことに対して、人間は無意識に拒否感・嫌悪感を抱きがちだということ。最初わからなくても焦らないこと(自分に時間を与えること)。わからないことに対して積極的に説明を請う、ゆっくり話してもらうなど意思表示をすること。間違いを恐れずに自分でもチャレンジして使ってみること。それが学習のプロセスです。

C.カルチャーショックとロールショック

カルチャーショックとは、生まれ育った環境とかけ離れた新しい環境・文化に適応しようとする際に起こる心理的ショックです。今まで日常の生活の中で自然 に培ってきた物事への対処のしかたが、通用しないのです。天候、食事、地理、 人々、その地域での生活のしかたなどが真新しい世界に見えるかもしれませんし、あなたの英語が思った通りに通じないかもしれません。意に反して勉学(試験や 宿題の量など)にプレッシャーを感じ、いわゆるアメリカ式のテンポの速い生活に戸惑うかもしれません。

しかし、カルチャーショックは、誰にでも起こりうる自然な反応だということを覚えておいてください。これは、異文化に接した際に誰もが多かれ少なかれ経験するひとつの学習プロセスです。カルチャーショックが大きければ、それだけ異文化体験から得ることも多いかもしれません。実際にカルチャーショックに直面したときは、できるだけ長期的で広い視野から自分自身をながめるよう心がけてください。これが起こりうることを前もって自覚し、以下にあげた症状とその対処方法を心得ておくことで、より早くアメリカ文化や社会に適応し、普通の感覚を取り戻すのに役立つでしょう。

ロール(社会的役割)ショックとは、あなたが日本で所属するグループ、団体 (大学、会社、故郷など)がアメリカではほとんど関係ないと気づくことを意味し ます。たとえば、あなたが日本で名門校を卒業していたり、あるいは有名な大企業から来ているとしても、それはアメリカでは何の意味もなしません。あなたは単に一日本人学生とみなされ、学業や個人生活を通じてアメリカ人の間で新しい役割やアイデンティティーを築いていかなければならないのです。

1.カルチャーショックの症状

留学生が経験するカルチャーショックは人によって度合いや症状が違います。 カルチャーショックと見られる症状の例は、次の通りです。

A.孤独感や(欲求)不満を覚える。神経質になり、ひどく疲れる。また、時差ボ ケが治っても睡眠時間が多く必要になる(または不眠になる)。

B.ひどいホームシックにかかる(日本、家族、友人などから離れて寂しく思うのは普通だが、ほかのことが何も考えられず、いつもメールや手紙を書いていたり、泣いていたりするのはおそらくカルチャーショックの一症状である)。

C.しっくりこないことから、アメリカに対して嫌悪感や怒りに似た気持ちを覚える。些細なことで、必要以上に腹が立つことがある。

D.大学で同じ日本人仲間に頼りすぎるようになる(もちろん日本人とも付き合うことは大切で、友情はとても心強いものだが、日本人だけで固まって、ほかのアメリカ人や、日本以外の国からの留学生との交流を避けることは、貴重な留学の経験を無駄にしかねない)。

E.「教育制度の違う国でうまくやっていけるのだろうか?」、「周囲の期待通りやれるだろうか?」など、アメリカにいること自体に疑問を抱いたり、学業的に行き詰まる不安を覚えたりする。

F.英語を話すことがおっくうになったり、人と会いたくなくなったりする。

カルチャーショックを受け、異文化に適応していく過程は諸説ありますが、通常以下の4段階で説明されます。

 1.蜜月期:到着後、数週間の間は見るもの聞くもの全てが新鮮に思える。授業が始まり、生活リズムになじむべく忙しくしているうち、母国を恋しく思う気持ちを感じずに過ごす。

 2.葛藤・闘争期:余暇を過ごす目的で渡米したのではなく、勉学を修めるために渡米したという現実と向き合い、実生活を送るということに気づく。困難に直面する場面も経験し、苛立ったり、怒る。些細なことでさえ、気に障り、アメリカ人やアメリカの習慣に対し、敵がい心を感じる。

 3.理解・適応期:時間が経過するにつれ、新しい環境にだんだんなじみ、自分自身も気づかぬうちに違和感を持たなくなっている。苛立ち、怒りなどを感じる機会が少なくなる。

 4.融合・受容期:少なくともある程度は、入学した大学やまわりの環境が自分のものに感じるようになる。心を許せる友人・知人もでき、周囲から自分が受け容れられたと感じると同時に、自分自身も周囲を受け容れることができてきたと感じる。

2.いかにカルチャーショックを乗り越えるか

留学生のほとんどが多かれ少なかれカルチャーショックを体験するものですが、中にはそれをカルチャーショックと自覚しないまま悩んでいる人もいるでしょう。しかし、それはいずれ乗り越えていかなくてはなりません。以下に、役に立ちそうなことをいくつかあげてみます。

A. 今現在のことだけにとらわれないこと。
アメリカには、これまでも世界中からたくさんの留学生が夢を抱えてやってきて、悩みつまずきながらも、目的を成就してきたということを忘れないでください。

B. 自分のやりとげたい目的は何かを見直すこと。
アメリカに対してあなたが感じる拒否反応は、アメリカでの現実と自分が期待していた予想とのギャップ(こんなはずではない、裏切られた)から生じたものです。もし、自分が戸惑ったり、がっかりしたりしていたら、自分にこう問いかけてみてください。「自分は何を期待していたのか?」、「なぜそれを期待するのか?」、「自分が期待していることは実現可能か?」。自分の期待していたことと現実との相違を明確にし、自分の望むことが実現可能か否かを客観視することができれば、現状に対する漠然とした不満もずいぶん減ることでしょう。さらに、自分がそもそも何の目的でアメリカに来たのかを思い起こして、耐えられないほどの現状なのかを見つめ直してみましょう。

C. 日本的価値観で物事を判断しないよう心がけること。
アメリカ人は日本人と同じ行動を取るわけではありません。頭ではわかっていても、実際に体験すると衝撃を受けるものです。国や地域によってそれぞれ違った価値観や生活習慣があり、それらは自分とは全く違った文化から生まれてきているということを心と体で理解しましょう。さらに、アメリカは移民の国ですから、アメリカ人という枠を超えてその個人のルーツによっても考え方が異なる二重三重の複雑性を有しています。日本では悪い・間違っていると判断さ れる行為も、アメリカでは逆の受け取り方をされることがあります。自分が無意識に日本的価値観でアメリカ式のやり方の善悪を判断してしまっていないか、 振り返ってみてください。自分の日本的価値観を捨てる必要はありませんが、 善悪の判断をつけずに、アメリカ式のやり方を観て行動として習うつもりでいるとよいでしょう。気持ちを大きく持って、物事や世界を肯定的にとらえられる ように意識してみてください。

D. ひとり引きこもらないこと。
勉強ばかりに没頭することで自分の孤立した世界にひきこもってしまうことは、 あまりよい解決方法とはいえません。一時的にひきこもることで気持ちが落ち着くこともあるかもしれませんが、長引くとさらに孤立を深めてしまい、悪循環に陥る危険性があります。アメリカでは、課外活動やボランティア活動、ホストファミリープログラム、パーティーなど、大学や地域社会が提供する活動が数多く提供されていますので、気軽に参加してみましょう。最初はあまり気乗りがしなくても、徐々に友人や人脈が広がり自分の世界が広がるでしょう。好奇心を持って新しい世界に挑戦することにより、その国や人々に対する理解を深 めるきっかけもつくれることでしょう。

E. 健康な生活パターンを守り、気分転換を計ること。
シンプルなようですが、毎日きちんと朝起きてしっかり三食食べ、よく睡眠を取るというのは健康な生活の基本です。留学当初は、英語がわからない、時間が足りない、勉強についていく自信がない、など気持ちばかりが焦って生活パターンが乱れてしまいがちですが、この基本姿勢「規則正しい生活リズムを守り、 しっかり食べてよく眠ること」ができているか今一度見直してみましょう。また、ストレスから常に緊張状態であることが考えられますから、軽い運動をしてみる、近くの公園などを散歩してみる、友人とおしゃべりする、音楽を聴いたり読書をしてみるなど、自分なりにリラックスできる気分転換の方法を見つけましょう。

F. 助けを求めること。
それでも、新しい環境になかなかなじめないようなときは、大学の留学生アドバイザーやカウンセリング・センターの専門家などに相談してみることをお勧めします。カウンセリングを受けることはアメリカではごく日常的です。日本人を含むアジアからの留学生は、一般的にじっとひとりで抱え込んで耐えることが多く、助けを求めることが苦手といわれていますが、他人に助けを求めるの は恥ずかしいことではありません。アメリカ社会は日本と異なり他人の顔色を 見てまわりが手を差し伸べてくれませんが、こちらから助けを求めれば驚くほどさまざまなサポートがあるものです。アメリカの大学には、留学生のための各種サポート体制がありますので、それらを活用しましょう。

もし自分で「うつ状態かもしれない」という不安・自覚があれば、迷わずカウンセリング・センターのカウンセラーと面接の約束を取りましょう。彼らはプロなので守秘義務を厳守します。また、カウンセラーなどの専門家でなくても、自分の身近に信頼できる人がいれば、心を開いて意見を求めてみてはどうでしょう。話を聞いてもらうだけで心が楽になることもあるでしょう。

D. 逆カルチャーショック

アメリカでの勉強が終わり、日本に帰国した際、逆のカルチャーショックを経験するかもしれないことを覚えておいてください。カルチャーショックが、異文化体験から何かを学ぶプロセスであるのに対して、帰国後に経験する逆カルチャーショックは、そこから何を学んだか、自分の中の価値観がどのように変化したかを理解するプロセスであるともいえます。

逆カルチャーショックにもカルチャーショックと似たような症状が見られます。 孤独感、疲労感、アメリカに戻りたい衝動、日本に対する怒りや絶望感といった精神的なものに加えて、身体的な症状まで伴うこともあります。逆カルチャーショックは全く予期せぬことであるがゆえに、人によっては、この逆カルチャーショックのほうが、渡米したときに経験するカルチャーショックよりも大きい場合があります。特に、アメリカにうまく適応できた人ほど、帰国したときの逆カルチャーショックからの立ち直りが、より困難であるともいわれます。渡米したときには多かれ 少なかれカルチャーショックがあることが予想されますので、心構えがありますし、大学側も留学生のためのサポートサービスやアドバイザーなどを設けて対応してくれます。しかし、日本に帰国したときは、本人だけでなく家族や友達さえも、すぐに元の生活に戻れるかどうかなどという疑問さえ抱かないため、逆カルチャーショックが起きたとき戸惑い、早く順応しなければならないというプレッシ ャーをより強く感じさせられます。

以下に、逆カルチャーショックを克服するための対処方法をいくつかあげます。

A.日本のどのような価値観、習慣、行動様式が受け入れがたいか、留学経験を通して自分の中で何が変わったか、その変化が家族や友達、職場の人との関係にどう影響してくるかなどを明確にする。

B.留学体験者からどのように逆カルチャーショックを克服したか話を聞いたり、経験者同士で共感できる場をつくる。

C.アメリカにいる友人と連絡を取り合ったり、音楽・本・雑誌・映画など、アメリカ文化に触れる機会を多く持つ。

D.帰国後のショックに備えて、留学中に大学の留学生アドバイザーと逆カルチャーショックについて話したり、帰国後の適応のためのセミナーなどに参加しておく。

E.風俗習慣

アメリカ社会はとても複雑で多様化しています。実際、アメリカ国内であっても、ひとつの地域からほかの地域へ移ってきた学生がやはりカルチャーショックを受けることがあります。アメリカの生活習慣をひと言で表すことはとても難しいのですが、下記にいくつか一般的と思われることをあげておきます。

1.あいさつ

初対面の場合には、男性も女性もよく強い握手を求めます。“How do you do?”, “Good morning.”, “Good afternoon.”, “Good evening.” はどちらかというと堅いあいさつです。普通はただ簡単に “Hello.” または “Hi.” といいます(繰り返しますが、生活習慣は、同じアメリカ国内でも地域や年齢によって違いがあります)。

2.名前について

A.アメリカではほかの国よりも頻繁に名前(first name, given name)が用いられます。同じ年ごろか自分より若い人に対してはだいたい名前(first name)で 呼んでかまわないでしょう。

B.自分より年上の人に対しては、ファーストネームで呼んでほしいといわれない限り敬称(Mr.、Ms.、Mrs. または Miss.)をつけて呼ぶのが無難です。

C.女性に対する敬称には一般的に Ms.(発音は /mIz/ =ミズ)を使います。 Ms. は結婚している、していないにかかわらず使え、また Mrs. か Miss か、わからないときにも使えます。

D.敬称は一般的に姓(family name, last name)につけます。

E.誰かを何と呼ぶべきかわからないときには、直接相手に「何とお呼びしたらよいですか。= How would you like to be called?」と聞いてかまいません。逆に、ほかの人があなたのことを何と呼ぶべきかわからないようであれば、呼んでほしい名前を「○○と呼んでください。= Please call me ○○ .」と相手にわかるようにゆっくり発音してあげましょう。

F.アメリカではニックネーム(nickname)も普通に使われます。ニックネーム はその人の実際の名前ではありませんが、よく家族や友人たちから呼ばれている名前です。ニックネームには名前を省略化したものがあり、たとえば Alan を縮めて “Al”、あるいは Anderson を “Andy” と呼んだりします。ニックネームは愛着を持って使われます。ただし、人によっては正式な名前で呼ばれるのを好むので、必ず確認したほうがいいでしょう。

3.招待(invitation)

電話、手紙、電子メールあるいは正式な招待状によって招待を受けることがあります。ときには口頭で簡単に “Come by and see me.” や “Maybe we can get together sometime.” と言われることもありますが、これらは社交辞令の場合もあります。招待は日時や場所が決まって初めて成立するのです。

A."R.S.V.P."

フランス語で “please respond”(ご返事ください)の略です。もし招待状に R.S.V.P. と書かれていたら、招待を受ける、受けないにかかわらず、すぐに返事をすることが必要です。行けないとわかっているのに招待を受けるのは失礼です。もし都合が悪くて招待を受けられない場合は、「お誘いありがとう。でも、残念ながら伺えません= Thank you for inviting me, but unfortunately, I won’t be able to attend.」といって丁寧に断ります。出席すると返事をしておいて、急に都合が悪くなった場合には、招待をしてくれた人(host, hostess)に直接連絡し、説明をしてください。正式なご招待の場合、相手への事前連絡なしに(招待されていない)知人、家族を同伴することはルール違反です。同伴したい場合、 必ず事前に相手の了承を得ましょう。

B. 時間厳守
待ち合わせの場合、約束の時間を厳守しましょう。人の家を訪問する場合は、 約束の時間、あるいは少し遅れて伺うのが常識で、定時よりも早く着くのは避けましょう。もし都合で30分以上遅れるようなら、必ずその旨を事前に連絡しましょう。

C. よいゲストになる
よいゲストになるためには、ホストへの心配りが大切です。例えば、パーティーに招待された場合、何か持参する物がないか、準備や後片付けを手伝う必要がないかなど、ゲストから聞くのがエチケットです。アメリカでは、ときにホストとゲストが、キッチンに一緒に立つことを楽しむこともあります。泊まりがけになるときも、ゲストから自分の身の回りの事(洗濯など)は自分で行う旨、伝えるとよいでしょう。

D. 感謝の気持ちを伝える
帰るときに招待してくれたホストたちにお礼を言うのはもちろんですが、後日電話でお礼を言ったり、簡単なお礼状(thank you note)を出すのもエチケットです。

4.デートと交友関係

A. 男女関係
アメリカでは女性解放運動以来、男女関係がずいぶん変わってきました。男女は同等とみなされ、男女間で友達として、同僚として対等に付き合います。社会制度における男女差別は法律で禁じられていますし、日常生活や言葉の上でも性差別には敏感です。また、LGBT(Lesbian レズビアン, Gay ゲイ, Bisexual バイ・セクシャル, and Transgender トランスジャンダー)に対する配慮・理解も年々深まっています。

B.デート
アメリカではデートに誘う、誘われるということは、お互いをよく知り合い、楽しいときを過ごしたいという気持ちの表れにすぎません。デートをするからといって、それがすぐに恋愛関係に発展するとは限りません。男女の交際はごく普通のことで、ときがたつにつれて友人関係や恋愛関係に変わるかもしれません。その結果、性的関係に至ることもあるかもしれません。しかし、すぐに性的関係を求めるアメリカ人という見方は、公平でも正確でもありません。

C.交友関係
アメリカでは自分の責任が問われる社会で人間関係も同様です。相手が自分のために用心や準備をしてくれたり、責任を取ってくれると期待したりするのは大変に危険です。異性間でも同性間でも性行動における自分の健康と身の安全についてもそれぞれに責任があり、個人個人で気を付けることが大切です。しかし留学生には文化の違いによる誤解も生まれるかもしれません。困ったときは助けを求めることです。情報やアドバイスは大学のカウンセリング・センタ ーやヘルス・クリニック/センターを通じて得られます。

5.喫煙と飲酒について

アメリカでは、喫煙について社会的に日本と比較して厳しい対応が取られています。公共の場所はほとんど、喫煙が許されていません。喫煙できるのは、限定された喫煙スペースに限られています。レストランや空港など、喫煙が禁じられている場所では、もちろん我慢しなければなりません。また、もし喫煙できる場所であっても、「吸ってもよいですか。= Do you mind if I smoke?」とまわりの人に聞いてから吸うのがエチケットです。多くの場合、ホテルでも喫煙ルームと禁煙ル ームに分かれていますので、予約、またはチェックインする際に確認しておくとよいでしょう。寮に入る場合は、ルームメイトが喫煙者かどうか、また、部屋でタバコを吸ってもよいのか、事前にハウジング・オフィスに確認しておく必要があります。また、アパートを契約する際にも、禁煙のアパートもありますので留意してください。

アメリカでのアルコール飲料の販売に関する法律は日本より厳しいものです。 この規制法は各州で異なりますが、ほとんどの州では飲酒が許される年齢は21歳以上と決められています。規定年齢に満たない場合にはアルコール飲料を買うこともできませんし、アルコールを扱うバーやクラブなどの場所に入ることもできません。規定年齢以上であっても、実際の年齢より若く見られる場合は(日本人はときとして若く見られる傾向がある)、年齢を証明できる写真付きの身分証明証(学生証、運転免許証、パスポートなど)を見せなければなりません。各州のアル コール規制法を調べてください。

アルコールを飲んだ場合には、どんなに近距離であっても絶対に運転してはいけません。アメリカでの飲酒運転に関する罰はとても厳しく、見つかれば収監されることもあります。

喫煙と飲酒の習慣はアメリカ人の間でもずいぶん違いがあります。家庭によっては、さまざまな理由から、アルコールやカフェインが入った飲み物は一切出さず、家の中での喫煙も認めないことがあります。もし、どこかの家庭に滞在したり、ホストファミリーを持つことがあれば、喫煙と飲酒についてたずねておいてください。

また、大学でも、smoke-free campus(喫煙が禁止されているキャンパス)や dry campus(アルコールが禁止されているキャンパス)のように、喫煙と飲酒が厳しく規制されるところもありますので、事前に調べておくことが必要です。