マイケル・A・ファミアーノ

2018年度 研究員プログラム
西ミシガン大学 物理学部 教授
所属先:国立天文台
研究テーマ:恒星における相対論的電子生成の影響

東北大学へ訪問する機会があり、須田利美教授と共同研究を行い、実験の可能性を探ることができました。

No.29原文は英語です
夢は日本で暮らすこと――天文学者が地上で出会った、美しい景色と多様な人々

物理学の教授で、理論天文学、特に恒星の核反応による元素合成が専門だ。恒星の内部では周囲と比べて特に高温・高密度なガスがプラズマ状態で存在しており、活発な核反応の舞台となっている。

東京都三鷹市にある国立天文台の客員研究者として、共同研究者の梶野敏貴教授と共に理論研究に取り組んだ。「日本での研究はもう随分前、大学院時代に始まって、それ以来研究目的で何度か訪日しています。梶野教授は非常に著名な物理学者で、私の友人でもあります」

国立天文台は、世界各国から一流の天文学者が集結する、世界有数の研究機関だ。「研究者の方々だけでなく、共同利用機関である東京大学の大学院生の方々や、強力な計算機システムのお陰もあり、滞在中に新たな理論や手法、プログラムを幾つか構築できました」思い浮かんだ時にいつでも、一流の科学者たちと面と向かって議論が出来る環境のお陰で、大いに研究が進展したと感謝と共に振り返る。

お気に入りの乗り物、新幹線に乗り、北海道から京都まで様々な場所を旅した。「北海道には1月に行ったので、雪を見ることが出来ました。仙台にある東北大学を訪れた時には、ちょうど桜の季節でした。国中のいたるところに、見るべき景色がありました」

文部科学省が主催する交流イベントで、自分とは異なる専門分野のフルブライターと会う機会もあった。東京で開催されたフルブライト同窓生の有志によるTEDxトークでは、年齢も専門も異なる出場者の話を聴いた。「私は科学者であって、音楽やスポーツに詳しい訳ではありません。世界各地から日本を訪れたフルブライター達から異分野の話を聴けたのも、楽しい思い出の1つです」

忘れがたい思い出を懐かしみながら、将来の夢は退職後、日本で暮らすことだと語る。「日本を訪れては離れることを繰り返してきましたが、正直なところ、離れたくはないのです。来るたびにとても良い印象を受けており、本当に良いところだと思っています」

日本での時間を一層楽しむために、訪日を考えている外国人には、少しでもいいから日本語を学んでみることを勧めている。「『こんにちは、私の名前は…』この程度でいいのです。やってみようとしていることが伝わればその分、日本の人たちや文化に溶け込みやすくなります。訪れた国の人たちと丁寧に接することは、フルブライトの目的にもかなっていると思います。自分自身をオープンにして、積極的に飛び込んでいけば、いずれより深い日本文化や言語、人々や歴史のことが分かるようになってくるはずです」