八幡麻里

2018年度 大学院留学プログラム
留学先:ペンシルベニア州 / ピッツバーグ大学
研究テーマ:健やか高齢者促進プログラム ~健康寿命の延伸に向けて~

人生を経験までも豊かにしてくれたフルブライトプログラム(カナダ・トロント).

No.30
アメリカに恋をした――真摯な想いは周りを動かすことを知った1年半

大学3年生時の交換留学で訪れたコロラド州立大学での経験がアメリカに興味を持ったきっかけだ。「青空の下、芝生の上に座ってみんなで勉強する。ドラマでしか見たことのないような景色が目の前にありました」。語学留学に挑戦したいと思ったが、医療大学では実習や卒業論文に多忙を極める。「ならば英語ではなく作業療法自体を学びに行こうと思いました」。日本で作業療法士としての経験を積んでからアメリカの大学院へ進学する、その決意は故郷を出て就職してからも変わらなかった。

ピッツバーグ大学では、特定の医療保険制度が患者の疾患や作業療法士にどのような影響を及ぼすのか、オーバービューの研究を行った。アメリカと日本では公的健康保険制度が大きく異なる。日本では国民健康保険制度を導入しているが、アメリカでは多くの人が勤務する企業または所属する団体を通じて健康保険プランに加入するか、各自で保険プランを購入する。「制度が私たち専門職に及ぼす影響の違いを改めて学びました。日本では医師とコメディカルスタッフとのコミュニケーションがあり、それを現場に展開させていけます。一方、アメリカではコミュニケーションがあっても保険会社がサービスを打ち切ると何もできなくなります。制度が違うことで使える社会資源が異なることを今後も研究疑問として持ち続けたいと考えています」。

現在はフルブライトのPost-degree Academic Trainingプログラムに参加し、ManorCare Pittsburghでアクティビティアシスタントとして勤務している。だが、ここまで学びや経験を深められたのは予想外だったという。「フルブライトはワクワクや熱い想いをサポートしてくれるサポーターのような存在。研究経験の積めるプログラムに特別に加えていただいたのもフルブライトの後押しのおかげだと思っています。フルブライトは私の潜在能力を引き出してくれました」。

帰国後は研究・作業療法分野での勤務が決まっている。50年以上前、日本で初めて「作業療法士」になった人物もフルブライターだ。次世代のフルブライターとして、異なる視点で作業療法を広めていくだろう。


この経験で築いた素晴らしい繋がり.